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止まり木

鳥には止まり木が必要不可欠です。単に止まるだけでなく、休んだり食卓になったり、寝る場所でもあります。その止まり木に対してカナリアではどのようにしたら良いでしょうか。
カナリアのように長い飼養歴のある鳥は真っ直ぐで水平な止まり木で十分です。まず管理しやすいからです。カナリア、 特にスタイルカナリアは止まり木を汚しやすいので定期的に洗う必要があります。曲がっていては洗いにくい上、汚れが落ちにくいからです。
材質は考え方によります。昔は空洞で軽いもの、特にニワトコ、ウツギ等が重宝されました。しかし空洞の木にはワクモや寄生虫が潜みやすく掃除も難しい欠点があります。
昔のように里山でいくらでも入手できた頃なら使い捨てできたでしょうが、現在では入手自体難しいのではお勧めできません。 市販のラワン材はというと柔らかく空洞もなく掃除は簡単です。手軽に入手できるので問題ないでしょう。市販品にはラワン材以外にも間伐材を加工したものもあります。 材質は色々あるようですができれば柔らかい樹木を選ぶと良いでしょう。自然の樹木を利用する場合もあるでしょう。生木は避けた方が安全です。 樹液が出たり虫がついている場合があります。枯れ枝か洗って十分乾燥した枝を使いましょう。 樹木の種類は樹皮がはがれやすいものや小枝が多いものは避けます。サクラ、ツバキ、ケヤキ、シイノキ、モチノキ等広葉樹が適しています。 針葉樹は防虫効果がありますが樹皮がはがれやすく汚れやすい欠点があります。
柔らかい止まり木が何故良いのか。これは鳥の体に負担をかけないためです。鳥が止まり木に止まった時、体重が脚にかかります。 この時に柔らかい材質ならさほどの負担はありません。硬い材質は全体重を脚にかけてしまうのです。 古鳥に脚が太くなったり表皮がかさついたり、ひどい場合は表皮が幾重にもめくれあがっているようなことがあります。これは止まり木が原因である場合があります。
材質以上に大切なのが止まり木を固定するかどうかです。動かないように固く固定している人もいれば、鳥が止まるたびにわずかに動くような取り付け方をする人もいます。どちらが良いのか?固定すると鳥の体重がかかってしまいます。若干動く程度なら体重を吸収する形になり負担は減ります。 つまり止まり木は鳥が止まった時に少し動く程度が良いのです。止まり木の両端を固定するのではなく、どちらか一方だけ固定するだけで良いのです。これはカナリアだけでなくフィンチや小型インコにも当てはまることです。
止まり木の位置も人それぞれです。庭箱や35角金網籠では2本が普通でしょう。1本でも構わないと思います。2本の場合、籠の奥上部と前下部が多いようです。上部は固定しても下部は多少動く位が負担が減ります。籠内部の空間を広く取る方が鳥のためになりますが、あまり考慮されていないようです。1本の場合は籠の中央より下に取り付けると良いでしょう。
広い禽舎で自然の樹木を植えてカナリアを放してみたいと思われるかもしれません。しかし2か月もすると全て枯れてしまいます。カナリアは植物なら何でも葉を齧ってしまいます。いくら新芽が出てもすぐに齧られてしまいます。残念ですがカナリアには生きた樹木は食べ物かオモチャでしかないようです。地面にシバや雑草を植えても同じ結果になります。一日中葉を齧り全て枯らすまでやめません。特に複数のカナリアを放すと競争のように葉を食い散らすのでほとんどの植物は育たないのです。

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